浅野です。
このクラスの生徒は、今年の目標の一つとして、字をきれいに書くことを挙げてくれました。ちょうど日々の生活を記録する「学習記録表」の試みがあるので、そこでこの目標を貫き通してもらいたいものです。
今回もテーマ作文です。今度のお題は「夢の薬」についてです。このテーマで作文が募集されているのを見て、これで書いてもらおうと思っていました。というのも、K君が以前に将来は花粉症を治す薬を開発したいと言っていたのを思い出したからです。
テーマ作文を何度も繰り返してきたので、慣れが見られるようになってきました。そのテーマについて一通り話した後、こちらから何も言わずとも、裏紙に箇条書きで思いつくことを書き始めてくれました。小学生くらいだといきなり原稿用紙に書きたがるものですが、先に構想を練ったほうがよいということをわかっているのですね。
その際に、「花粉症に苦しんでいる人は日本で何人くらいいるのか」、「花粉症の薬は現在どの程度開発されているのか」、「鼻に注入する薬は自分の場合数分程度で効果がなくなるが、他の人はどれくらい効果が続くのか」などの疑問が出されました。次回はそれに答えるところから始めたいと思います。
>テーマ作文
しっかり取り組んでいる様子が伝わってきます。K君は、かずのクラスの論理クイズでもしっかりとロジックを組み立てて論証できるようになりましたね。以前は作文を苦手としていた記憶がありますが、今は「ことば」と「かず」の相乗効果によって書くことに抵抗がないばかりか、むしろ「得意だ」と自覚している節が感じられます。
>以前は作文を苦手としていた記憶がありますが、…むしろ「得意だ」と自覚している節が感じられます。
作文が苦手だからそれをすぐに克服するためにつらい訓練をしたわけではなく、じっくりといろいろなことに取り組んでいる間に気づいたらそうなっていたように感じます。
>「ことば」と「かず」の相乗効果
このことを最近よく意識します。記事には書きませんでしたが、前回も「花粉症の有病率は16%程度である」という記述を読むやいなや私に「日本の人口は何人ですか?」と質問し、日本全体ではおよそ何人の患者がいるかを計算していました。数に強いとそこから読解を助けることもできます。
>作文が苦手だからそれをすぐに克服するためにつらい訓練をしたわけではなく、じっくりといろいろなことに取り組んでいる間に気づいたらそうなっていたように感じます。
私なりに注釈を加えたら、彼の潜在能力を見抜き(信じ)、いろいろな機会を提供したことで、着火剤に火がついたというところでしょうか(^^)
訓練とは英語でトレーニング、またはドリルということでしょうか。トレインは列車の意味をあわせもちます。「引っ張る」という概念が根っこにあります。ドリルは文字通り穴を開ける。厳しい訓練は、いってみれば頭の先と足の先を引っ張ったり、体に穴を開けたりするようなつらいものです。
いずれ、彼なら自分で自分に「訓練」をほどこす日がくるでしょう。その日がいつくるかはわからないにせよ、わたしはその決断は他人が無理強いすべきでないと考えています。
無理強いすると短期的に成果があがるように見えて、すぐに火が消えます。一般に大人はこの大切な決断を本人任せにせず、あまりにせっかちであるように見えます。