2/18 ことば2年生

高木です。

今日朗読した詩は、金子みすずの「あるとき」でした。

 お家のみえる角へ来て、    /  おもい出したの、あのことを。

 私はもっと、ながいこと、   / すねていなけりゃ いけないの。

 だって、かあさんはいったのよ、/ 「晩までそうしておいで」って。

 だのに、みんなが呼びにきて、 / わすれて飛んで出ちゃったの。

 なんだかきまりが悪いけど、  / でもいいわ、

 ほんとはきげんのいいほうが、 / きっと、母さんは好きだから。

朗読と筆写のあと、もしかしたらこんな経験があるかもしれないと、R君とY君に尋ねてみましたが、あっさり「ない」と言われてしまい、なんだかすねたくなりました(笑)。私はこういう経験ばかりだったので、この詩に出会ったとき、自分のことを言われているようで、ドキリとしたものでしたが、二人とも、さっぱりとして男らしいです。あるいは彼らも、これから先に、こうした経験をするかもしれません。そのときに、この詩のことを思い出してくれれば、すねて固くなっている自分を、すこしだけほぐすことができるかもしれません。

詩の取り組みが終わると、R君は最近書き続けている物語『日本がたたかう』の執筆に、Y君は詩の制作に、それぞれ没頭します。

R君は今日までに、家で第二章を書きあげてくれていました。
それで今日は、第三章「最終攻撃」を書きはじめます。
このタイトル「最終攻撃」も、漢字で書きたいと言って、きちんと国語辞典で漢字を調べてくれていました。
彼のこういう姿勢は素晴しいと思います。

またY君は、自分の好きな絵本のシリーズの登場人物を主人公にして、本人曰く「詩のような物語のような」文章を書いてくれていました。
彼の好きなのは、寺村輝夫氏の『王さま』シリーズです。
その絵本のように、Y君の文章でも、王さまがさまざまなことに巻き込まれて、とても愉快なことになっていました。(今日書いてくれたのは「前半」で、後半は来週書く予定だそうなので、このブログにはそのときに彼の文章を掲載したいと思います。)

今日はその寺村輝夫氏の『王さま』シリーズの一つ、『王さま くじらのズボン』と、日本の昔話『いもころころ』を、絵本の時間に読みました。どちらもY君のリクエストです。

『王さま くじらのズボン』は、わがままな王さまが周りの人たちにさまざまな無理な注文をするけれど(「くじらのズボン」は王さまが最後に注文した物です)、結局その矛盾をつかれて、王さまは黙りこんでしまう、という滑稽なお話でした。

『いもころころ』は、いわずと知れた名物語。(『イモころがし』という名の方が有名かもしれません。)
あるとき立派な家の食事に招待された、作法(マナー)を知らない村人たちが、困ってしょうやさんに相談すると、しょうやさんは「そんなら、わしの真似をすればええ」と言う。
いざ食事をするときになって、しょうやさんがどぶろくに咳き込むと、みんな一斉に咳き込みだします。
しょうやさんが箸でイモを取りそこねて転がすと、村人たちも真似してイモをころころ。
あわてたしょうやさんは、「そんなことまで、まねせんでええのや」と隣りの村人を肘でつつきますが、その村人も隣りをつつき、それがうつって、最後の村人が「おらには、つっつく ひとが おらんよう」。

『王さま くじらのズボン』でも『いもころころ』でも、ページをめくるたびにR君とY君(と私)の笑い声がしました。