山びこ通信(2012/2月号)の記事をご紹介しています。(以下転載)
『英語一般』 (担当:浅野直樹)
長い間英語に触れていないという状況から一年数ヶ月前に始まったこのクラスも、今では文化差を感じることができるくらいのところまで展開してきました。ここまで来るともうあとは好きなようにできます。興味のある分野の文章を読むこともできれば、英語で会話することもできるでしょう。この段階まで達してから英語に触れないでいるとどうなるのかは試したことがないのでわかりませんが、最低限の部分は忘れないにしても感覚が鈍るのは間違いないでしょう。今回はこれまでに身につけた英語力を生かしていかに楽しむかということを考えたいと思います。
一番手軽なのはインターネット上で英語を読んで情報を得ることでしょう。英語圏の国が発祥のものは言うに及ばず、その他の事柄でも英語で日本語よりも詳細な情報を得ることができる可能性は高いです。場合によっては同じ事柄についてであっても日本語と英語とで論調や視点が異なることもあります。試しに英語版のWikipediaでいくつかの語を調べてみてください。小学生や中学生が日本語に関して味わうのと同じような、知が開かれることへの感動があるはずです。
googleなどの検索エンジンを使う際には少し注意点があります。まず検索オプションで言語を英語に設定します。検索語を入力するときに一つながりの語句は”industrial revolution”のように””で囲みます。日本語の場合はスペースで区切られた部分が一つのまとまりだとわかりますが、英語の場合はそもそも語と語の間をスペースで区切っているので、それだけでは一まとまりだとわかりません。また、英語は複数形や動詞の活用、派生語で語尾が変化することが多いので、industr*のようにたいていの場合は*(アスタリスク)で表されるワイルドカードを使うようにします。もっとも最近の検索エンジンは工夫されているのでこれらのルールを守らなくても目的のページにたどり着けることも多いです。
まとまった分量を読むなら本や雑誌です。インターネットがいくら発達しても本や雑誌という概念がなくなることはないでしょう。インターネットを介して売り買いされようが、内容が電子書籍として販売されようが本は本ですし雑誌は雑誌です。そして本にしても雑誌にしても英語で得られる情報は圧倒的に多いです。これらは興味に応じて読み進めればよいです。
お気に入りの本や雑誌を見つけたら読書会を企画してもおもしろいかもしれません。一人で読んでいるときにはよくわからなかった部分や勘違いしていた部分が他の人と話し合うと解決されることがよくあります。書かれている内容をもとにしつつもいろいろなアイデアが膨らんでいくこともあります。この山の学校でも以前にHarry Potter and the Philosopher’s Stoneを読書会で一冊読むという経験をしました。今後新たな読書会が始まるかもしれません。そうなればホームページ等でお知らせいたします。
英語の音声を聞くということもインターネットのおかげで最近では容易になりました。以前にもご紹介したBBCやVOA、NHKラジオのシリーズなどに加え、YouTubeなどを探せば面白い動画があるでしょう。大学の講義などが収録されたiTunes Uもおすすめです。昔からある映画や歌もいいですし、誰かと英語で会話するという機会がある人もいるでしょう。
上で述べたような意識的な活動をしなくても、実は日常生活の中に英語は多数入り込んでいます。電車に乗れば英語での車内放送や表示が必ずといっていいほどありますし、お菓子の包装紙などには英語が書かれていることが多いです。公衆トイレに行っても英語で説明されています。家電のマニュアル類もそうです。普段何気なく使っているカタカナ語ももとになった英語を調べると思わぬ発見があるかもしれません。
一度英語の基礎を身につけると見える世界が変わるといっても過言ではありません。その新しい世界を見てみたい方はお問い合わせください。
(浅野直樹)