「ラテン語入門(初級文法)」──山びこ通信より(2006.2)

『ラテン語入門(初級文法)』 (担当:前川 裕)

ラテン語入門では、『ラテン語初歩』(岩波書店)を主なテキストとしてラテン語の初歩から講義をしています。学期により受講生のレベルはさまざまですが、早めに文法を終えれば希望のテキストを読み進めています。初歩からでも、1学期(約3ヶ月)で初級文法を終えることは十分に可能であることは、過去の受講生の実績からも証明されました。

ラテン語を学ぶ動機も人それぞれですが、できるだけ学ぶ興味にあった教材・題材を使うように工夫しています。ラテン語は本来は二千年前くらいの時代に主に使われていた言葉ですが、現代文学でも翻訳があります。ピーターラビット、『星の王子さま』、『不思議の国のアリス』、『くまのプーさん』といった文学作品にもラテン語訳があります。見知った作品をラテン語で読んでみるというのも、また面白いものです。

「ラテン語って、なんか興味はあるんだけど難しそうで…」という方こそ歓迎します。ラテン語の遺産は現代語にもさまざまな側面で引き継がれており、「こんなところにまで?」と思わされるほどです。人生、退屈している暇はありません。ラテン語を始めれば、人類最古の遺産のひとつに直接触れることができます。

志ある人を、山の学校はいつでもお待ちしています。

(前川 裕)