福西です。今学期もどうぞよろしくお願いします。
春学期の初回は、外の桜を見て俳句を作りました。1年生最後の授業の梅つながりです。写真は幼稚園のある山の上の桜です。
はるの花 一つ一つが きれいだね Ko
花ふぶき 天空にまう ふぶきかな Yu
さくらはね 川にながれて いいきもち No
また、Yu君が「花ふぶき」としたので、他の生徒たちもそれをまねていました。こういう影響があることは良いことだと思います。
はるはね さくらふぶき きれいだな Ha
花ふぶき かぜにのって とんでいく Ko
木蓮も空に向かって咲いていました。今が見どころで、来週にはすっかり散ってしまっていることでしょう。
モクレンの 花がさいたら 四月だね Ko
モクレンは ゆうひにあたって きれいだな Mi
もくれんは 四月にさく花 きれいだな No
もくれんは 花びらおちたら チューリップみたい No
もくれんは すぐにおちて ちゃいろいろ Ta
(ちなみにNo君の「四月にさく花」の意味は、五月だともう散ってしまっている、という寂寞感をこめており、それが次の「花びらおちたら」の句につながっています)
そのほかにも、気がついた春を俳句にしてくれていました。
チューリップ あさにさいて よるつぼむ Ta
Ta君は花のことに詳しいです。お家でもお母さんが何か育てているのを見ているようです。1年生のころに「おはなはね あっつざくら きれいだね」と、花の名前を知っていたことを思い出します。
はるになり いろんなどうぶつ でてくるよ Ha
Ha君は動物が好きでやさしい俳句だと思います。花だけでなく動物にとってもうれしい季節なんだということを言いたくて書いてくれたのだと思います。
たんぽぽは きいろが大すき きれいだな Mi
「黄色い花→たんぽぽ」というのが普通のパターンですが、そのことを「たんぽぽが黄色を好き→だから→黄色くなった(あるいはそういう服を着ている)」という、Miちゃんならではの解釈です。
はるになる 黄いろくじゅくす みかんかな Yu
Yu君の俳句は、「じゅくす」と「かな」が格調高いです。よくこうした言葉が出てくるものだなと感心します。まだ二年生になったばかりです。
その日たまたま、卒園児の5年生の二人が幼稚園に遊びに来ていました。その子たちの作った俳句です。一緒に興じてくれてありがとう。また遊びに来てください。
さくらさく さくらがちって きれいだね Mitsuki
すみれはね 家族一しょに 花がさく Chikako
ふきのとう 春になったら 顔を出す Chikako
素話は、さくらの仲間の草木(梅、桃、アーモンド、いちごなど)のことを話ました。来週はみつばちのお話です。
この日は外に出て題材を求められたのですね。春爛漫の季節、こうして外に出れば、誰もが詩人になりますね。俳句は力作揃いでびっくりしました。Yu 君は「天空にまう」など、大人のような語彙を使うのですね。それを他の子どもたちもなるほど、と思って自分の俳句に生かそうとしている様子が感じられ、クラスとしてのまとまりを感じました。