福西です。
だいぶ遅くなってしまいましたが、これまでの3回分の記録です。
初回は、幼稚園のお庭の桜を見に行きました。
(4月の桜)
Naちゃんが「この(写真の)桜、どれかなあ?」と言ってくれたので、自然とそれを探す流れになりました。「あれちがう?」「でも、枝の形が違わへん?」「こっちがわから見たら、そう見えるけど…あ、あれかも」と、一通り幼稚園にある桜を見て回りました。結局、見つけられてしまいました。ブランコの後ろにある桜が正解でした。
その後で、お部屋に戻ってから、はがき入れを渡し、書いてくれた俳句をそれにためていくことを説明しました。早速今日の桜のことなど、何枚か作ってくれました。Ko君、Ta君が競って書いていました。
はる なかがわりえこ
はるのはな さいた
あさのひかり きらきら
おはよう おはよう
みんな なかよし
いちねんせい
よく覚えていますね。感心しました。
時間のある人は、あいうえおかきくけこを書いてもらいました。後半は前回予告していたミツバチの話をしました。そしてスズメバチとミツバチの映像を見せました。怖いというよりはむしろ興味があるようでした。Ta君、Moちゃん、Saちゃんが特に虫が好きなようです。Ta君はやっぱりハチクマのことを知っていました。
三回目は、Aクラスと同じなぞなぞをしました。その後で、俳句カルタに挑戦しました。Naちゃんはその日手をけがしていて、Moちゃんも争いごとがあまり好きではないらしく、二人はただ見ているだけの参加でしたが、「ほら、ここにある」と先に見つけた札を目で教えてくれていました。HiちゃんとSaちゃんがよく札を取っていて、Ko君が悔しがっていました。Ta君はまずまずでした。
最後に「だんごひょいひょい」の素話をしました。物忘れのひどい男が、だんごを生まれて初めて食べて、それを家で作ってもらおうと名前を覚えて帰ります。忘れないように、「だんごだんご…」と言いながら帰るのですが、途中川があって、敷石を「ひょいひょい」と渡ったところで、それが「ひょいひょい」に変わってしまいます。また荷物で苦労している人を助けてあげたところで「どっこいしょ」になってしまいます。そうして家に帰ってきて、「ひょいひょいどっこいしょを作ってくれ!」と叫ぶという筋です。普通に笑ってくれるところを、Saちゃんだけは一人身を乗り出して、目を丸くして聞いてくれていたことがとても印象的でした。こういう反応は嬉しいもので、またレパートリーを増やしていきたい気持ちになります。
来週は、「目には青葉」の俳句をしに、またお外に出かけましょう。
(5月の青葉)
小学校に入ってからの成長は目を見張るものがあります。教科書を諳んじることができるというのはすばらしいことです。文字を書く力を養うことはもちろん大切ですが、何のために字を書くのか?という根本的な問題が棚上げされていることが多いです。小学校のうちは「つべこべ言わずに覚えなさい」というのも一つのやり方でありますが。このクラスの取り組みを拝見していると、言葉を用いて自分の思いを他人に伝えたい、という子どもたちの思いを大切にしていると実感します。今、目の前で展開していることは、ときに稚拙なことが含まれていても(文字の筆写が不正確等)、子どもたちの心意気はまっすぐな心を持った大人と何も変わりません。そのことが大切なことのように思われます。