福西です。
第10回目の昨日は、三段なぞなぞの続きをしました(Ta君が残念ながら学校の行事の関係でお休みでした)。
今回は、前よりも作りやすいように、「心」の部分を用意しました。
「きる」「かる」「くる」「ほる」「へる」
「する」「すべる」「うむ」「くむ」「よむ」「くう」
などなど。たとえば「きる」だったら、切ると着るの2つを思いつけば問題が作れます。
「ふくとかけて、はさみととく。その心は?」(Miちゃん)
─どちらも『きるもの』でしょう。
Koちゃんが、「この『かう』って、どういうこと?」と聞くので辞書を覗いて見ると、「つっかえぼうをかう」とありました。これは、ドアが開かないように裏で斜めに棒を引っ掛けておくことです。(ちなみに落語でも「しんばりかっちゃって! かっちゃって!」というせりふがあります) これはすごい問題が出来そうな予感です。
「ぼうとかけて、しょうひんととく。その心は?」(Koちゃん)
どちらも「かうもの」でしょう!
いいですね。その調子です。すると、Yu君が、
「本とかけて、はいくととく。そのこころは?」
ときました。
「どちらもよむもの、でしょう」
Yu君「正解。じゃあ、これは? なるものとかけて、氷ととく。そのこころは?」
「うーん…楽器?」
Yu君「ぶー」
「カキ氷?」
Yu君「ちがいます。太鼓みたいなものかな」
「わかった、どちらも『はるもの』でしょう? 太鼓の皮も張るから」
Yu君「い、い、え!」
「え、ちがうの? うーん、なにかな…」
Yu君「これ、先生の宿題にするしね」
というわけで、今もまだ考え中です(笑)。何でしょう…難しいです!
また、No君は、次の問題を作りました。
「本とかけて、さきととく。その心は」
「さきって、棒の先?」
「いいえ、そうじゃない」
「分かった、もしかして、先を読む?」
「正解。どちらも『よむ』でしょう」
なるほど、これは名作です。「先読み」という言葉を知っているとは、たまげました。
そのほかにも、それぞれいくつか作ってくれました。(すみません、全部回収したかったのですが、自分で先にファイルに挟んで持って帰ってしまったものが大半でした。残念ですが、今私が覚えているものだけご紹介します)
「スケートとかけて、ローラースケートととく。その心は?」
─どちらも『すべる』でしょう。(Ha君)
「チームとかけて、水ととく。その心は?」
─どちらも『くむもの』でしょう。(Koちゃん)
「いじめとかけて、すいかととく。そのこころは?」
─どちらも『わるもの』でしょう。(Koちゃん)
「スリとかけて、ヤスリととく。そのこころは?」
─どちらも『する』でしょう。(Yu君)
「女の人とかけて、きずぐちととく。そのこころは?」
─どちらも『うむ』でしょう。(Yu君)
「「百年おふろに入っていない人とかけて、「あか」ととく。その心は?」
─どちらも『きたない』でしょう。(Miちゃん)
最後の10分は、「なぞのあねさま」という紙芝居をよみました。
これは、婿の肝っ玉をあねさまが試し、それに合格したものが結婚するという話です。前々回話した「オオクニヌシとスセリヒメ」に近いと思ったので、取り上げました。そういうと、Yu君がオオクニヌシの受けた試練を一からまた克明にリピートしてくれました。どの生徒もそうなのですが、2週間前に話したことなのに、よく覚えているものだと感心します。
「なぞのあねさま」は、ちょっとだけ怖い話です。No君が前に一度読んで知ってると言っていました。力自慢の婿候補が3人いて、夜、白い着物を着たあねさまらしき女の影が、ろうそくを掲げて、奥の部屋に入っていきます。そのあとをつけて部屋の中を覗いて見ると、女は床の下から箱を取り出し、不気味に笑いながら、箱の中にあった赤い血のついた白い骨をうまそうにばりばりと食べ始めます。そして、後ろを向いたまま、「そこでのぞいてる3人、こっちへきて一緒におあがり」と声をかけます。2人は悲鳴を上げて逃げ出しますが、最後の1人は、差し出された骨を食べる、というお話です。
Ha君が「その骨についている赤いのって、何やったのかな?」と不思議に思っていました。何だったのでしょうね。みんなだったら、怖がらずにその骨を食べることができたかな? 結婚するって、好きだけではなく勇気もいりますね。
一言で言えば、言葉と戯れる経験がいっぱい詰まったクラスですね。
子どもはだじゃれが好きです。大人相手なら恥ずかしくて言えないだじゃれでも、子どもなら真顔で受け止めてくれます。そうですよね?なぞなぞ、だじゃれ、いろいろな切り口で、子どもたちの好奇心の輝きを守ってくださっていると感謝いたします。