今号の山びこ通信(2010/11月号)から、クラスの様子をご紹介します。(以下転載)
『ギリシャ語入門』 『ギリシャ語講読A・B』 (担当:広川直幸)
入門の授業では,春学期に引き続き,受講生1名とともに,水谷智洋『古典ギリシア語初歩』を用いて古典ギリシャ語の基礎を学んでいます.1回1課のペースで進めていますので,今学期は24課まで進みます.この授業では,和訳の練習問題を解くだけでなく,時間の許す限り,曲用と活用の口頭練習をしています.
講読Aでは,受講生2名とともに,J. J. Helm, Plato: Apologyを用いてプラトーン『ソークラテースの弁明』を読んでいます.『弁明』は弁論であることもあり,プラトーンの他の初期作品よりもやや難しいのですが,そこは古典中の古典.内容の面白さに引っ張られて読み進めています.今のところ1回に大体1ページ読んでいます.今後は,無理をしない程度にペースを上げる予定です.
講読Bでは,今学期は,J. A. C. T., A Greek Anthologyを1回に大体40行のペースで読んでいます.この本は,その名に反して,韻文,散文の別を問わず,主要作品の面白いと思われる個所を集めた抜粋集です.初歩の学生を対象にしている本のはずなのですが,わりと説明が不親切なので,それを補うように授業をしています.受講生がこの本を通じて面白そうな作品に出会ったら,それに移るのが良いだろうと考えています.
(広川直幸)