4/20 ことば2年A

岸本です。

雨が降っても、それほど寒いとは感じなくなりました。
もうすっかり春なのでしょう。

そんな今日は、春の俳句について学び、実際に俳句を作ってみました。また、本の読み聞かせも行いました。

クラスが始まる前に、子供さん2人が、自作の俳句を亮馬先生や私に見せてくれました。
昨年度は、俳句にもかなり力を入れていたようで、今日見せてくれた句も、5・7・5のリズムを整えた面白いものでした。

その流れもあって、今日は春についての俳句を扱いました。
最初は、有名な春の俳句を私からいくつか紹介し、一緒に声に出して読んでみました。
旧仮名遣いの「へ」や「ふ」には詰まりましたが、そこを訂正すると、全部しっかり読むことができました。
その後、それぞれの俳句の意味を考えてもらいました。
ぱっと読んだだけでは分かりづらい句がいくつかあったので、私から語句を説明しながら、考えていきました。

そのうちの一つを紹介します。
「春の海 ひねもすのたり のたりかな」与謝蕪村
簡単に内容を示せば、次のようになるでしょうか。
春の海は、一日中のたりのたりとゆっくり波打っている。なんと穏やかだろうか。

「ひねもす」といえば、この学校ではべつのひねもすが思い浮かびますが、この場合は「一日中」という意味があることを伝えると、すんなり納得してくれました。
逆に、擬態語である「のたり のたり」の部分は、あまり納得できなかったようです。
実際2人に、春の海はどんなか聞いてみると、2人とも「荒れていた」と答えました。
どうやら彼らが見た風景と、この句のイメージがかけ離れていたからでしょう。
寧ろ、このようなやや難解な句の意味を理解しようとするのは、少し早かったのかもしれません。
ただ、解説よりも実体験を重視して、句を感じとっていたのは良かったのではないでしょうか。

他の句にもやや難しいものもありましたが、そんな時には、絵などを使ってその情景を描いてもらったりもしました。

全ての句を読み解いた後で、早速自分の俳句を作ってもらうことにしました。
この時、子供の方から、「俳句でかるたをつくったらどうだろう」という案が出ました。
亮馬先生にもらったカードに俳句を書いたのがきっかけだったようです。
2人ともその案に乗り気だったので、それに向けて早速俳句を作ることにしました。
50音全部の俳句をつくるのは、以外に大変なことなのですが、最近キャンプに行ったことをどんどん句にしていく子もいれば、句の一番最初の部分(5・7・5の最初の5)だけを、まず考えておこうとする子もしました。
その結果、今日だけで10近くの句(あるいは句の頭)を考えてくれました。
来週は更なる俳句作りと、それと並行して、その句を実際にカードにしていこうと思います。

最後は、以前要望のあった本の読み聞かせを行いました。
今回は子供たちが選んだ『ぱぱのはなしじゃねむれない』を読みました。
内容は、明日の遠足に備えて早く眠りたいよっちん。
なのに、パパがしてくれた不思議な話のおかげで、全く眠れなくなってしまった!というものです。
そのパパのお話は、子供たちにとっても不思議だったようで、帰るときには、「変な話だった!」と言って、変なところをいくつも指摘してくれました。
「つっこみ」を入れられるのは、中身をしっかり理解している証拠です。
ぱぱのお話の内容が気になる方は、是非ご一読ください。