今日は素読の日でした。早朝から元気な小学生たちがたくさんお山の石段を登って集まってくれました。最初にお約束の黙想をし、心を沈めてから今まで習った「論語」の言葉をひとつひとつ復唱していきました。
毎回新しく参加する生徒がいるのですが、今までは過去に学んだ言葉の「復習」はせず(復唱はします)、もっぱら新しい言葉の紹介に力を入れてきた感じでした。
今日は過去に習った言葉についても、可能なかぎり丁寧に説明をしつつ、復唱していきました。
おかげでその分時間がかかりました。気づくと予定の時間いっぱいでした。30分正座を続けながら、また、耳で聞いて意味の分かりにくい言葉を聞きながら、それでも集中して最後まで「素読」に取り組めた小学生たちでした。
自分でもちょっと時間的に無理したかなという感じでしたが、終わった後の子どもたちの顔を見ていると、(大げさに言えば)「困難を乗り越えた達成感」が見て取れましたので、これはこれでよかったかなという印象です。
今日紹介した新しい言葉は次のものです。
「子(し)のたまわく、君子(くんし)食(しょく)飽(あ)くことを求むることなく、居(きょ)やすきことを求むることなく、事(こと)に敏にして言(げん)に慎み、有道(ゆうどう)に就(つ)きて正す。学を好むと言うべきのみ。」
勉強会は昨年の夏休みから勉強会が始まり、今年からは「論語」の素読も行われています。「論語」の素読では初回から読む箇所が蓄積されてきています。実はそこでの内容がその後の勉強会と密接につながっています。以下では私が目撃したシーンを少しだけ紹介いたします。
国語で「きゃしゃ」という言葉が出てきたので、それはどういう意味かと質問されました。曖昧なことを教えたくはなかったので、国語辞典を引いてもらうことにしました。そうすると意味はわかりましたが、その国語辞典には漢字が出ていませんでした。漢字が気になるので、今度は広辞苑を引くことにしました。そうこうしていると3年生Kちゃんが「おじいちゃんから広辞苑をプレゼントにもらった!」とうれしそうに言いました。「広辞苑には何でも書いてあるんやで」と得意げです。私もそれに同意すると、話を聞いていた2年生のY君が「ほんとに何でも書いてあるん?外国のことも?」とすかさず聞いてきたので、私は慌てて前言を撤回しました。広辞苑はいくらすごくても日本語限定であり、外国語が全部載っているわけではありません。
別のときには、パズルを解いていた2年生のMちゃんに注目が集まりました。書かれた数字の面積になるように長方形を区切るブロックパズルをしていたのですが、これがなかなか難しかったのです。3年生のKちゃんや5年生のR君たちが集まってきて、ああだこうだと言い始めました。その意見を参考にしながら、Mちゃんはその問題を解くことができました。友が来ることはいいですね。