0610 英語読書会(ハリー・ポッター)

浅野です。

英語読書会の第32回です。範囲はp.216, l.31から最後まで進みました。今回で最終回です。

事が終わり医務室で寝ているハリーはダンブルドアに質問を続けます。

なぜクィレルがハリーに触れることができなかったのかというと、ハリーには母親の愛が残されていたからです。

ハリーの父親とスネイプ先生が憎み合っていたのは本当のようです。そしてスネイプ先生はその父親に命を助けられた借りを返そうと、今年ハリーをよく助けていたのです。

最後の質問はなぜハリーが鏡の中から賢者の石を取り出すことができたのかということです。その仕組みはダンブルドアの発案で、賢者の石を見つけたいけれども使うつもりがない人にだけ石が取り出せるようになっていたのです。スネイプも自分では石を使わずにヴォルデモートに差し出すつもりだったのでこの条件に該当するようにも思われますが、スネイプとヴォルデモートは一心同体だから駄目だということでしょうか。

そろそろ質問はやめにしてお菓子を食べようということでダンブルドアはEvery-Flavor Beansを手に取ります。以前ホグワーツに向かう汽車の中で生徒たちが食べていたものです。本当にあらゆる味があるようです。ダンブルドアは耳あか味を引き当ててしまいました。しかしなぜ耳あか味だとわかったのでしょう。

今度は医務室のマダム・ポンフリーにお願いしてロンとハーマイオニーに来てもらいます。あのときに実際に何が起こったのかという話をするにはうってつけの相手です。ハーマイオニーはハリーと別れて道を引き返してから順調に戻ることができ、ふくろう小屋に行ったらダンブルドアに会ったそうです。でもそうすると先ほどダンブルドアがハーマイオニーの出したふくろう便と空中ですれ違っただろうと言っていたのは事実とは異なることになります。

ハーマイオニーはダンブルドアがハリーにヴォルデモートと対面するように仕向けていたことを責めますが、ハリーはむしろ肯定的に受け止めます。

次の日にはもう普通に戻ったように感じたので、ハリーはパーティーに出たいとポンフリーにお願いします。その了承を得ると同時に来客を迎えます。ハグリッドです。大きな体で部屋に入ってくるなり泣いて詫びます。もう酒は飲まないしマグルとして生きたほうがいいとまで言います。ともかくダンブルドアは彼をクビにするつもりはないようで、むしろ一日の休みを与えました。その休みにハグリッドはハリーへのプレゼントを用意していました。イタチサンドイッチではないかというハリーの予想とは異なり、そのプレゼントはハリーの両親の写真でした。確か魔法使いの写真は動く写真だったので、両親が写真の中で笑って手を振っていたというのは比喩ではなく実際の様子なのでしょう。

検査のために遅れて一人会場に向かうことにはなりましたが、結局ハリーはパーティーに参加できました。部屋に入るとみんなの注目を集めますが折りよくダンブルドアが登場します。今年の寮対抗杯の得点が発表され、スリザリンがトップでした。しかし駆け込みのポイントを追加するとダンブルドアは言います。まずは素晴らしいチェスのプレイをしたロンに50点、次に冷静な論理を駆使したハーマイオニーに50点、そしてハリー精神力と勇気に60点です。これでスリザリンと得点が並びました。さらに友人に立ち向かって警告をするという勇気を持っていたネヴィルに10点が加点されました。グリフィンドールは大騒ぎです。この夜はクィディッチで勝った日よりも、クリスマスよりも、トロルをやっつけた日よりもよい夜だとハリーには感じられました。

忘れていた試験の結果も返ってきました。ハリーもロンも合格でした。ハーマイオニーは学年トップでネヴィルとゴイルもどうにか合格です。ハリーはゴイルが落ちればよかったと期待していたとはっきり書かれています。

これで一年が終わり夏休みです。新学期に乗って来たのと同じ汽車に乗って帰ります。ロンの母親やヴァーノンおじさんたちが迎えに来ていました。ヴァーノンおじさんの不快さを目の当たりにしてためらいながら「よい夏休みを」と言うハーマイオニーにハリーはこう答えます。

‘Oh, I will,’ said Harry, and they were surprised at the grin that was spreading over his face. ‘They don’t know we’re not allowed to use magic at home. I’m going to have a lot of fun with Dudley this summer …’

「『ああ、そうするよ。』とハリーは言った。ロンとハーマイオニーはハリーの顔中に笑みが広がっているのを見て驚いた。『あの人たちは家で魔法を使ってはいけないことを知らないよ。この夏はダッドリーと大いに楽しもう…』」

これがこの本の最後の部分です。先ほどのゴイルの箇所なども含めてハリーの悪い面が意外に描かれているという印象を受けました。主人公が聖人君子ではないほうが感情移入しやすいかもしれません。

これで一冊読み通したので、映画のほうも見てみようと思います。ちょうど完結編が公開されているところですが、10年遅れで『ハリー・ポッターと賢者の石』からです。

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