浅野です。
英語読書会の第28回です。範囲はp.189, l.31~p.197, l.21まで進みました。
But the night’s surprises weren’t over.
しかしその夜の驚きは終わっていなかったのです。置いてきたはずの透明マントがハリーのもとに返されていました。”Just in case(もしもの場合に)”という言葉とともに。
ここから16章の”Through the Trapdoor”です。日本語版では「仕掛けられた罠」となっていますが、直訳は「仕掛け扉を通って」です。状況に即して訳すなら「落とし戸を通って」です。
それからハリーはヴォルデモートがいつ自分を殺しにやって来るかもしれないとおびえながらも、どうにか試験期を乗り越えます。額のきずがこれまで以上に痛み、悪夢もひどくなります。
試験は人間界のものと大差ないようです。カンニング防止の呪文がかけられたペンを使ったり、パイナップルにタップダンスをさせる実技試験があったり、歴史で覚える出来事が魔法界にちなんだものであったりはしますが、本質的には我々が受けてきた学校の試験と同じです。最後の試験が終わって解放されるととハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は湖のほうに向かいました。
ハリーは何か大切なことを忘れている気がしてなりません。ハーマイオニーの言うような試験のことではなさそうです。飛んでいるふくろうを見て手紙をくれたのはハグリッドだけだとぼんやり考えていると、突然ハリーはひらめきました。そして急いでハグリッドのところへ行きます。
世間話もそこそこに、ハリーはハグリッドに、ドラゴンのノーバートをもらったときのことを思い出すように促します。するとハグリッドはドラゴンをくれた怪しい人にフラッフィーのなだめ方をもらしていたではありませんか。これはまずいです。
こうなってしまってはもうダンブルドア先生のところに行くしかないとハリーたちは腹をくくりました。しかしどこに行けばいいのでしょう。これまでに校長室など聞いたことがありません。ちょうどそのときにマクゴナガル先生に出会いました。
ハーマイオニーは大胆にもダンブルドア先生に会いたいと正直に言います。魔法省から緊急の手紙が来たのでロンドンまで飛んでいったところだというのがマクゴナガル先生の返答でした。それでも執拗に食い下がるハリーにマクゴナガル先生はなぜかと聞き、賢者の石のことだと最終的にハリーは言いました。まさかそのような答えが返ってくるとは思ってもみません。一瞬動揺しますが、すぐにマクゴナガル先生は落ち着きを取り戻し、賢者の石は大丈夫だと言って、このようないい天気の日には外に行きなさいと3人を追い払います。
いよいよまずいということで、ハーマイオニーは職員室を、ハリーとロンは賢者の石に通じる部屋を見張ることにします。しかしハリーとロンはマクゴナガル先生に見つかってしまって退散し、ハーマイオニーも先生に質問をするふりをするという作戦に失敗してしまいます。
3人は寮の談話室に戻ってきました。もうこうなってはと、ハリーは先に賢者の石を手に入れようと決意します。もはやホグワーツからの追放を恐れるような事態ではありません。
If I get caught before I can get to the Stone, well, I’ll have to go back to the Dursleys and wait for Voldemort to find me there. It’s only dying a bit later than I would have done, because I’m never going over to the Dark Side!
一文目は「石に到達する前に捕まったら、ダーズリー家に戻ってヴォルデモートが自分を見つけるのをそこで待つよ。」です。二文目はしばらく迷った末に意味がわかりました。「それは捕まったほんの少し後に死ぬだけだ、僕はダークサイドには絶対に行かないから。」です。「死ぬのが少し遅くなる」では意味が通りません。
ハリーが一人で行こうとしていたら、ロンとハーマイオニーもいっしょに行くと言いました。ハーマイオニーは、フィルトウィック先生の試験で112点だったので追放はされないと強気です。
ここで時間になりました。次回は4月8日(金)を予定しています。