浅野です。
英語読書会の第24回です。範囲はp.163, l.28~p.171, l.4まで進みました。
ハリーは試合でやり遂げたという気持ちに一人浸ります。グリフィンドールはこれで首位ですし、スネイプが審判だという不利な状況に打ち勝ったのです。そしてスネイプと言えば…ということで話が続いていきます。作者がこのように意図的に話を進めようとするのは珍しいです。これまでは地の文でもハリー視点でした。もちろんこの箇所もハリー視点だと読むこともできます。
そしてそのスネイプはこそこそと禁じられた森へと入っていきます。ハリーはしまいかけたほうきを取り出して空中から追跡します。驚いたことにそこにはクィレル先生もいました。どうやらスネイプがクィレル先生を脅して賢者の石があるところへ到達する方法を見出そうとしているようです。しかしクィレル先生はどうやってフラッフィを通り過ぎる方法を知ったのでしょうか。
みんなのところに帰ると先の試合の勝利で大騒ぎになっていました。もっともネヴィルは”out cold”でしたが。これは「気絶した」という意味です。しかしハリーはとてもみんなといっしょに騒ぐ気分にはなれません。誰もいないところでロンとハーマイオニーに先ほど森で見たことを伝えました。話を理解したハーマイオニーが「それじゃあクィレルがスネイプに立ち向かう限り安全なだけということ?」と言うと、ロンはこう答えました。
It’ll be gone by next Tuesday.
文字通り訳すと「それ(賢者の石)は次の火曜日までにはなくなってしまうだろう。」です。通例受動態になるのは他動詞のみで、be動詞+自動詞の過去分詞形は完了の意味を表します。さて、この「火曜日」に何か意味があるのでしょうか。単に試合をしたこの日が日曜で、2, 3日という意味でしょうか。
ここから14章です。先ほどのロンの予想とは裏腹に、賢者の石はそれからしばらく無事なようです。ハリーとロンは石のことばかりを気にかけますが、ハーマイオニーは試験のための復習も怠りません。10週間前から復習を始めたのにもっと早く始めればよかったと後悔しているほどです。この試験はイースター休み明けにあり、2年生になれるかどうかがこれによって決まるもののようです。イースターは春分の日の後の最初の満月の次の日曜日なので4月くらいです。確か秋に新学期が始まったはずだったので、学年末試験というわけではないようです。不思議ですね。
図書館で試験勉強をしていると”moleskin overcoat”を着た場違いなハグリッドと出くわします。”moleskin”を直訳するとモグラの皮ですが、ここでは作業着のようなものを表しています。ハグリッドはどこか様子が変です。ともかくハリーが賢者の石がらみで気になっていたことを聞こうとすると黙らされます。他の人に聞かれるとまずいから後で小屋に来いということのようです。
ハグリッドは図書館でどうやらドラゴンについて調べていたようです。ドラゴンの飼育は禁止されているのにおかしいですね。ロンによるとマグルに見つかるといけないからドラゴンが禁止されたそうです。
Our lot have to keep putting spells on Muggles who’ve spotted them, to make them forget.
ドラゴンを見つけたマグルには、そのことをわすれるように魔法をかけなければならないようです。
ハグリッドに言われた通りに後で小屋を訪れるともう初夏なのにごうごうと火がたかれていました。三つ頭の犬のフラッフィの他にどのような防御があるのかということをハリーが直接聞いてもハグリッドは教えてくれません。ハーマイオニーがハグリッドの自尊心をくすぐるようにうまく聞くと教えてくれました。他の先生たちもそれぞれ一役かっているようです。
ところでハグリッドの小屋にはドラゴンの卵がありました。しかも珍しい種類のようです。ハグリッドによると飲み屋でトランプに勝って手に入れたそうです。ここは木でできた小屋だとハーマイオニーが注意を促してもハグリッドは無視して楽しくドラゴンのことを考えています。
このあたりでおしましです。次回は1月28日(金)に予定しています。