福西です。
昨日のひねもす道場のレポートです。「寡少なれど円熟なり」をモットーにしつつあるので、だんだん参加者の目つきが職人の域に達してきましたが…(笑)
基本形はこれ。ちいモス1本に、おおモス4個を通します。
このように角度がつけられます。縦に置くと、車のフロントガラスの部分に見えたり、パンタグラフに見えたりします。また横に置くと、牧場の柵や建物の壁に見えたりします。
この「何に見えるか」という「見立て遊び」が、実は鍵になります。どんな形も基本はポリゴンみたいに必要な箇所に必要なだけ、同じものを繰り返してできているので、頭に「基本形」を何種類か持っていて、そのどれかが「見えた」あとは、ひたすら繰り返す問題に帰着します。
また同じ基本形を「縦」にしたり横に使ったりして、途中で切り捨てたもう一方の可能性を「今度また別のものに使おう」と頭で思い描くようになれば、夢中になってきます(^^)。
Kちゃんは、今日伝授した基本形を「横」に置いて、それを四角くして上に段々に重ねることで「塔」を作ることを思いつきました。それが最終的には「お神輿」にまで発展しました。持つ棒をつけると、「おお~それっぽい!」と嬉しくなりました。
(お神輿の製作過程)
一方Y君は、基本形からマジックハンドを思いつきました。Y君の場合は「動く」性能が捨てがたく、それを工夫していました。(Kちゃんは固定する方向でした)
だんだん伸ばしているところ。単に伸ばすだけではうまくいかず、支点の強度が問題でした。また小モスの長さも切りそろえていないと、構造的な歪みがそのまま脆さにつながるので、そのあたりにも実は難しい課題があります。
できあがり~。ぎりぎり今日のうちに完成しました。「これでお兄ちゃん(にかまってほしい時)の鼻をつまもう」と、楽しそうなY君。
「あれ? どうしたかったのかな、さっき…」と、Kちゃんは、四角の部分に使っている「角度をつける技」で、ななめの屋根も作り出せることをひらめいていました。また屋根の色もしましまにするとお祭りらしい「目立ち具合」になり、さらに京都らしい紫色でアレンジできたことを喜んでいました。
Kちゃんも、この日完成したものを持って帰ってもらいました。そして「すごいねえ!」とか言って喜んでいたら、完成写真をうっかり撮り忘れしまいました…。すみません(–;)。
なのでかわりに私もKちゃんをリスペクトしたものを(Kちゃんの作り方をまねて)作ってみました(ご参考までに^^)。
こんな感じでした。これなら祇園祭のなぎなたぼことかも作れそうですね。
ちなみに建築物といえば、ツーンワークスというひねもすをしている方が、すでに五重塔を作っています。これまたすごいです。
(作品はこちら>tsuoon works)
#ちなみに新作のクロコダイルにも、私は度肝を抜かれました(笑)
次回の『ひねもす道場』は、10月18日(4:00~5:30)です。振るってのご参加をお待ちしています!