ロボット工作(4回目)

福西です。昨日の様子のお伝えです。

時間があれば前回に引き続き、リモコンに4chを取り付け、アーム部分をさらに強化したいとも考えていたのですが、今学期はあと2回しかないので、見通しをよくするために機械部分はいったん後回しにして、次の段階に入ることにしました。

今回はいよいよ本体に『制御基板』(頭脳)を取り付けました。これがあると、「ロボット工作」の本丸である、プログラミングができるようになり、ロボットを自律運動させることができます。そして自律運動をすれば、ひとまず邪魔なリモコンの線は必要なくなります。(後で無線リモコン/自律運動の2段階切り替えのできるロボットにする計画です)

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(制御基板の取り付け説明書。前回のエントリーの写真とすごく似ていますが…)

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(いざ、配線)

制御基板のつけ方は、先のリモコン基板のときと同じです。前は配線が10本ありましたが、今回は6本でいいので、やや楽です。でも重要な作業です。線がどこかで不通になっていると、あとあと泣くことに…^^;

でも前回苦労した甲斐があって、今回はみんなスムーズに進んでいました(ただ説明書の図がやや不親切で、線を逆につけ直さなくてはいけませんでしたが、それもほどよい試行錯誤です)。

ここまでできたロボットたち。

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(H君)

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(A君)

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(K君)

そして基板を取り付けた後、とうとうパソコンからリモートコントロールするところまでこぎつけました。

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(パソコンからロボットに線をつないだところ。パソコン上にある「リモート」画面をマウスでクリックすると、ロボットも同じ動作をします(そうなるように配線がちゃんとなっているかを確認します)。配線の不具合を確かめたり、プログラムでさせたい動作をイメージするのに役立ちます)

さて、H君、A君、K君と順に無事、動作確認できました。つまり基板がちゃんと各モーターにつながっていることが分かりました。順調です。

その動画は「こちら」。(youtube)

さて、リモコンだけでなくパソコンからでも前回作ったモーター3が動かせます。ただ、これには命令を仲介する「モータードライバーIC」という部品を基板にセットしなくてはなりません。今基板にはこれが2つまで付いています。そこでもう1つまで増やしました。

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(追加のモータードライバIC。これを奥に見えているソケットに差し込むだけでO.K.!)

生徒たちはこれをつけると、「すごくパワーアップした!」と喜んでいました。

さて早速、A君が簡単なプログラムを作って、モーター1~3までの動作確認をしました。ちなみにA君はC言語をしたことがあるそうです。実に頼もしいです!

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左がA君の書いたはじめてのプログラム。そして右がそのプログラムを(ロボットの頭脳用に)コンパイルした画面。コンパイルしてからそれをロボットに転送します。プログラムの容量は32byteとあります(今使っている基板(PIC16F630は、128byteまで使えます。そしてfor文などより効率的なタグを使って、プログラムをよりコンパクトにするのが次の課題です)

そのプログラムでの動作を、さっそく以下の動画でご覧下さい。

動画は「こちら」
(for文で、「アーム回転(モーター3)」「右タイヤ前転(モーター2)」「停止」「ブザー」を5回繰り返しています。ちなみにリモコンの線がへその緒みたいですが、今動いていることとは関係ありません。パソコンから送ったプログラムを基板のマイコンが記憶していて、それで完全に自律運動しています)

ところで、以前からK君のロボットだけなぜか足回り(右の車輪だけ)の動作が鈍く、ギアのかみ合わせか、あるいはモーターに原因がありそうなことが分かりました。そのことで1時間ほど悩んだ挙句、予備のギアボックスを使ってみることに…。ところがまた運が悪くて、そのギアボックスも何だかおかしな調子で、結局原因がつかめず…(–;) そこで、やむを得ず、一からまた組み立てることにしました。

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(足回りのギアボックス)

でもそこでK君が賢い提案を。「基板からの配線をまた一からつなぎなおすのは大変なので、モーターの部分(とそれにつながっている配線)はそのままにして、ギアボックスの部分だけ作り直せばいいのではないか?」と。それはすごくいいアイデアです! モーターとギアボックスは分離できるので、まずはギアボックスだけを疑ってみるというわけです。

もしそれでもだめなら、ピニオンが壊れている可能性がありますが、その可能性は最後にすればよいです。

時間がきてしまったので、その確認は次回になりますが、無事それでうまくなおりますように!

K君のロボットにA君が作ったプログラムを転送してみると、モーター2の指令だけ飛びますが、確かにプログラムどおり動作していることが分かりました。今回はこのことが確認できただけで十分成果は達成されています。

「K君はあれほど愛情を注いで丁寧に作っていたのに、残念だなあ…」と私が同情すると、「家に持って帰らなかったので、愛情が足りなかったのかも」と冗談で返してくれました(笑)。予備のギアボックスがあるので、それを家で作ってきてもらおうと思います。

次回は、いよいよ本格的なプログラムを作って、色々と自律運動をさせて遊んでみようと思います。ぜひ楽しみにしておいて下さい。

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(3体そろって、「はい、チーズ」)