福西です。4/16(初回)の記録です。このクラスには、A君、H君、K君の3人の生徒が集まってくれました。
開口一番に「プラモデルは作る?」と聞いてみると、K君以外はあまり作ったことがないとのことで、少し時代のギャップを感じました^^; ただA君の場合は聞くところによると、山の学校で一番とりたい授業は何か? という質問に、「ウェブ・プログラミング」と答えたそうで、私よりもずっと未来的で頼もしいです。
まずは、このブログに以前アップした概要を説明し、次にどんなものかロボットの工作例を見ていきました。
タミヤのページ(動画があります)
(この中では特に「ピンポン玉取り込み型」が一同「おお」と感心の的でした。ラダーチェーンとタイヤの組み合わせがすごいです。)
H君は、以前作るのが好きとお聞きしていたのですが、手先が器用な様子で、なるほどと思いました。また「左右同じ」や「×4」など、繰り返しする作業については、一回目の時にすでにコツをつかんでおり、要領がよいと感じました。H君のように、「多分こうするんだろうな」と予測しながら説明書を見て、「あ、やっぱりそう」と納得しながら作るのがよいですね。そうすると物語を読んでいるような感じになり、今度は「これは何で、ここにいるのかな?」と、部品一つ一つの意義を感じやすくなります。
K君は3人の中では特に慎重派で、一つ一つの作業を「味わいながら」かっちりと作り込んでいました。彼の口癖は「基本」「基礎」です。彼の作り方は「間違いがない」ので、実に「いい」と感じました。プラモデルで修行を積んでいますね。
#私などはせっかちなので、よく細かな部品の取り付けを忘れて、何度も工程を戻ることがあるのですが、さらに面倒くさがりな性格も手伝って、「ないとどうなるのかな?」とそのまま作ってみたりします。そして実際に後でうまくいかないことを知ってから、「そうか…やっぱり、ないと困るんだ」というフィードバックを得ています^^;
またK君のドライバーが一番使いやすかったので、K君はそれをみんなに積極的に貸していました。そういう仲間意識がK君のよさだなと感心しました。
A君は、説明書に指示のない部品があって、それが余っていることに気付いて、私は「つけてもつけなくてもいいよ」と言ったのですが、「いや、それならつけた方がいい」と、一度しめたネジをまた戻して部品を付け直していました。(それを見た他の二人も、後でA君の真似をしていました^^)。またA君で感心したことは、ネジを一つ床に落とした時、それを大事そうに探していたことです。その新鮮な気持ちに心を打たれました。初心をぜひ忘れずにいてほしいと思います。またこちらが頼んでもいないのに、以前HPに載せた概要を予習をしてくれており、そのモティベーションの高さに驚きました。
クラスの製作過程を写真で撮れればよかったのですが、後で気が付き、今回は(以下)私の実演ということでご了承ください_–_
これが今回組み立てた部品です。
こちらが説明書です。今回はほとんど見て作るだけの作業でしたが、それでも純粋に楽しんでくれている様子がこちらも新鮮に感じました。
まず片側。この組み立てが今回いきなりの難所でした。ギアが4つあって、それぞれ順番が決まっているのですが、この工程は、1つずつギアをはめていくことができずに、そっと4つ重ねてほぼ同時にシャフトにささなければならない(はめ方を間違えると全部はずさないといけない)ので難しいです。初めての時は私も苦労しました^^; それなので、面倒くさいかな…? と心配したのですが、生徒達はとても前向きに取り組んでいました。
片方だけでも一苦労ですが、これを両方します。
ここからは簡単。ピニオン(小さなギア)をすでに圧入したモーターを、「カチッ」というまではめ込みます。ちなみにピニオンのことを私が「小さいけれど、これがモーターの命」と言うと、とても大事に扱ってくれました^^
ピニオン(右下の小さな白いギア)がクラウンギア(4つある黄色いギアのうち、一番下の左側)にかみ合っているところ。これでモーターの回転が伝わります。
さっそくできたモーターをタッピングボード(本体)に取り付けます。
タイヤもつけて、こんな感じに。ここまで来ると、達成感が出ます。
モーターに線をつけ、実際に作動するかどうか、電池で試してみます。動いた時は、みな感動したようでした^^
今日は、このあとボールキャスター(左側の支え)を取り付けて終了。このときK君が、「これってバイクにならへんかな?」「立ててみたらどうなるかな…」としきりにイメージを膨らませていました。そうやって色々と考えてみるのが楽しいですね。
あとは基板(頭脳)を取り付ければ完成ですが、ちょっとそれは後回しにして、次回はリモコンを組み立て、それで実際に動かしてみます。
実況中継をありがとうございました。子どもたちだけでなく、大人も参加したくなるクラスですね。中学時代はこういう取り組みに夢中になれる貴重な時期です。隔週で、ユークリッド幾何を学ぶのもいいですね。じらせるのも大事なことです(笑)。ロボットは小学生もやりたい!と思うでしょう。「あこがれて待つ」ことで集中力は高まります。と言っておきます。小学生の場合、お父さんと一緒に取り組めばよいと思います。お父さんの中には仕事柄プロのような方もおられるでしょう。でも、案外家では子どもといっしょにロボットをつくって遊ぶ、とはいかないものです。本の読み聞かせと同じで、本当はプロかアマかは重要ではないという気がします。私は、このクラスのことを昨日 Ryoma 先生からお話を伺ったときに耳にした「ゲームよりぜったいおもしろい!」という言葉に胸打たれました。なんとシンプルで力強い言葉でしょう。ゲームがダメといいたいわけではなく、どうしてこんなにおもしろいことがあるのにやらないんだ!というメッセージに聞こえました。ぜひ、クラスの3人が力を合わせ、1年先、2年先、3年先に「とてつもなく大きなこと」を実現できますように。応援しています。