かず6年(0911)

福西です。

この日は、以前提出してくれた夏休みの宿題の返却と、そこでうっかり私の説明が足りなかった問題の補足をしました。

内容は「比」(分数)についてです。

「8に対する6」

というぶっきらぼうな表現がポンと出てきたので、びっくりしたのではないかと思います。言葉を補うとすると、「8に対する6の割合は?」となります。「は」ということは、主語が「6」の方になります。つまり、

6は、8に比べてどれぐらいの大きさか。その比率を表しなさい」

という意味になります。(ここが説明不足でした)

比(率)は、分数ないし小数で表す約束です。

そして、6が主人公なので、6は8よりも「小さい」数、つまり、その比率としては、1よりも小さいというイメージが計算の前にあることが大事です。

計算すると、

6÷8=6/8

となります。

ここでまた繰り返しになりますが、出てきた答が、ちゃんと「1より小さい」のを確認しておくことがミソです。

(問題文に出てくる順に数字をならべて8÷6としてしまうと、間違いとなります)

「8に対する6は?」のイメージ

|  ○|

|  ○|

|● ○|

|● ○|

|● ○|

|● ○|

|● ○|

|● ○|

|6 8|

(主人公は左の「6」。6の方が背が低いというイメージをまず抑えること。6は8の1倍以上ではない。よって8÷6ではなくて、6÷8)

 

そのあと、補充問題と文章題をしました。

比の文章題でも、式を立てる際に「わり算?かけ算?」で迷うことがあるかと思いますが、「答が1よりも大きくなるか、小さくなるか?」が前もってイメージできていれば、戸惑う心配がありません。

手堅い方法としては、とりあえずかけ算かわり算か自分の思う方で計算してみて、出てきた結果に、

「あれ?1より大きくならないと、おかしいはずなんだけど・・・」

という違和感があれば、その逆の計算をすればいいです。むしろその違和感に自信を持つ練習をしてほしいと思います。

(比や割合の箇所は、理詰めが好きな人は最初から突き詰めて式を立てればいいと思いますが、そうでない場合は、変にハマって苦手意識を形成してしまうより、答をイメージして、そこから逆算した方が、ストレスなく先に進めるように思います。(また、細かいコツとしては、先に「わり算」を疑った方がいいです。←かけ算になるケースで考え違いをすることはあまりないので))

たとえば、

「ある文房具が去年120円でしたが、今年80円でした。今年は去年の何割でしょう」

という問題があったとして、最初から80÷120を思いつく、というのは、かなり難しいだろうと思います。

でも今年の方が安いのだから、答は1より小さくなるだろう、というイメージを手がかりにしながら、

1)120×80

2)120÷80

3)80÷120

の中から、それに見合った式を検討すれば、3)を意識することになります。

そのようなことを繰り返しているうちに、だんだんと「小さい数を大きい数で割る」というケースにも慣れてきて、自然と80÷120が最初から思いつけるようになっていきます。

比の問題の根っこにあるのは、「1よりも小さい答にどれだけなじみがあるか」ということです。それが得意な人はその調子で、そうでない人も「イメージ」という方面から練習してください。

クラスのY君とK君は、上でいう3)のケースが自然と頭に浮かんでくるタイプだったので、特に問題があるというわけではなくて、むしろよくできていた方でした。なので授業では水溶液の濃度など、かなり難しい問題まで踏み込んでしました。

比の問題は、分数と絡めて、またちょくちょくチェックすると思います。