福西です。
初回は、このクラスでベースにしている「迷路」と「まちがい探し」をしてもらいました。(ちなみに200ぐらいあるストックの中からいつも選んで出題しています)。
どちらの課題も「集中して」ということですけれども、特に、まちがい探しの方は、落ち着いて対象を見比べないと、最後の1個が見つかった時の嬉しさよりも、見つからないことへのイライラの方が勝ってしまいます。途中までは勘を頼りに進めますが、そこから先へは偶然だけでは進めなくなります。それも経験です。そうした今までとは違った異質な感触、突然ぶつかった壁(100パーセント思い通りに行かないケース)こそ、普段の力が発揮されるチャンスです。まちがい探しは、算数的な思考と関連した、あくまで一つの例ですが、自分から冷静になることと、最善を尽くすにはどうしたらいいかを考える練習として、地味に強くなってもらいたいと思います。迷路ならゴールからたどってみる、というのもよくある方策の一つです。そうした、「ああでもない、こうでもない」「けど、やっているうちにうまくいくんだ」というねばり強さが、他のことをする上でも、特に算数のような、こま切れではなくて持続して集中することが必要な勉強での、シミュレーションにもなっていると考えています。
この日は一人3~4枚してもらいましたが、生徒たちの様子は、私が見ている分にはねばり強く(それでも言葉がけ次第ではくじけてしまうことがあるので要注意)、答が見つからないと「悔しい」だから「解き切りたい」という気持ちの方が強いようです。それを応援しています。
迷路では、低学年のM君とS君には絵のものを用意し、高学年のS君にはロジックを混ぜた問題を用意しました。そのロジック入りの迷路に、1年生のS君が興味を持って、ルール(やり方)をしきりと尋ねるので、一緒に考えてもらった、ということがありました。1年生であっても、「こうだからこう、そして(二つの選択肢のうち)こっちが行けないということは、こっちしかない」と、しっかりと必然性を組み立てていることが見て取れ、頼もしいと感じました。
後半の時間は、以前取り上げたことのある『algo』のルールを、2年生のM君と5年生のS君から、1年生のS君に説明してもらいました。すでに知っていることでも、いざ取り立てて説明するとなると難しいことは周知の事実です。それでも上の学年の二人は何とか例を使いながら、よく説明してくれていました。
2年生のM君は、カードには黒白2種類、それぞれ0~11が1枚ずつあること、そしてカードの大小関係と並べ方について説明してくれました。またゲームの進行についても模擬戦をして教えてくれました。一方5年生のS君は、ホワイトボードに即席で「詰めアルゴ」の練習問題をかいて、algoらしい理詰めの解き方を説明していました。出題された1年生のS君も、きちんとその問題を解けていたのがよかったです。おかげで、algoは初めてという1年生のS君は、ほぼだいたいの要素について理解してくれたようでした。今日はここで時間となりました。