まずはじめに5月末以降のブログの更新ができなかったことをお詫び申し上げます。来期からは少しずつでも報告するようにいたします。授業メモを頼りに6月以降の6回分ほどの内容を何度かに分けてまとめようと思います。
今年の4月に前任の岸本さんから授業を引き継ぎました。生徒さんは高校生が1人、中学生が2人でとりわけ中学生2人は高校受験を控えています。過去ログによりますと岸本先生は毎回少しの単語テストと独自のプリントを使い、時にリスニングを行いつつ授業を行っていました。これに対して私は単語テスト(教科書の単語と不規則動詞)は継続しながら文法を重視してドリルを解かせてその解説をするという形式で授業を行いました。
まず、反省点は3つほどあります。
1つ目は単語テストの効果があまりなかったことでした。高校生の生徒さんには教科書の重要な単語を、中学生の生徒さんには不規則動詞の変化をそれぞれ毎回テストしました。最初の方は、暗記の分量が多すぎて確実に覚えるということができていなかったので、間違えた問題をもう1度出題する一方で暗記量を減らしてみたところこの問題はある程度解決しました。ただ、生徒さんが毎回モチベーションを持って覚えてこれるようどんな工夫をすべきかが次の課題です。というのも語学学習で最も大切な一方で最も退屈になりがちなのが語彙の暗記であるからです。
2つ目は中学生の生徒さんの集中力が時に途切れてしまったことです。山の学校は楽しく学べ(Disce libens.)がモットーなのですが、「楽」も変な方向へ行き過ぎると学習になりません。そんな時は講師がうまく学ぶことを楽しめるような方向へ生徒さんを導いていくべきなのですがなかなかうまくいきませんでした。勉強は基本が分かると楽しくなってきます。つまり「遊ぶ」ように「学」べるようになる近道は基本を徹底することではないでしょうか。たまにはテスト形式(ちょっとしたおまけつきの)を導入するなどの改善を図っていきます。
3つ目はドリルに頼りすぎてしまったことです。文法を頭に入れた後に、それを「使える」レベルまで至らせるには実際に手を使ってドリルで反復するのは有効な方法だと考えております。しかしそれだけではなく耳や口を使えばもっと効果的に文法を身につけることができたかと思います。最後の授業に試験的に口頭練習を行ってみました。私が言った日本語を生徒さんがその場で英語にします。最初は簡単な文章から始めて、そこから主語や形容詞・動詞の時制を変えたり、接続詞を加えたりしていきます。リズムをつけて私と生徒さんで交互にやればゲーム形式になってよかったかもしれません。文法力に加えて、語彙力や発音の確認もできます。最終的には例文暗唱のレベルまでいくのが理想です。
これらの反省は夏期講習で活かしていこうと思います。リスニングは試験的にやってみただけですが、後期には授業に取り入れていこうと思います。
なお、様々な事情で残念ながら中学生と高校生の生徒さんが1人ずつ辞められることになりました。半年間、彼らの力になれたかどうか分かりませんが、とにかく分からなくなったら基本に立ち返る精神を忘れずに勉強を続けていってほしいと思います。